2011年度 一般市民対象見学会

〜 僕らの水はどこからくる? どこへいく?? 〜琵琶湖からつながる水の道 探検!開催報告

Q.1 いろは呑龍(どんりゅう)トンネルの内径と乙訓(おとくに)ポンプ場大きさ(内径、深さ)を教えて下さい。
A. いろは呑龍トンネルの内径についてですが、今回見学していただいたところは6.1mで、親子シールド工法の子機の区間は3m、また北幹線第1号管渠は8.5mあります。また乙訓ポンプ場の立坑の内径は17mで、地上からの深さは、みなさんが見学していただいたところで25m、一番深いところで31mにもなります。
   
Q.2 いろは呑龍トンネルの各セグメントの大きさが違う理由を教えて下さい。
A. いろは呑龍トンネルは曲がりくねったトンネルですので、曲線部では一つ一つのセグメント長さを小さくし、少しずつ曲げていく必要があります。そのため、直線部(長さ1.3m)と曲線部(0.3m)のセグメントの大きさが違ってくるわけです。
   
Q.3 トンネルのセグメントとセグメントはどうやって接合しているのですか?
A. 普通のセグメントは工場で空けておいた穴と穴を合わせて、現地にてボルトで縫うといったセグメント接合をします。呑龍トンネルでは"ワンパスセグメント"と呼ばれる接合金物を埋め込んだセグメントが使われております。このセグメントにはボタンの凸部と凹部のように、双方のセグメントに凸部と凹部の金物が工場にて設置されており、現地でボタンを合わせるようにセグメント同士を接合することができます。  セグメント同士をワンタッチで素早く、効率的に接合ができるため、現在多くのシールド工事にて採用されております。
   
Q.4 いろは呑龍トンネルが複雑に曲がって施工されている理由を教えて下さい。
A. いろは呑龍トンネルを民家等の直下に造ることはできませんので、道路の線形に沿ってトンネルを施工しているからです。
   
Q.5 いろは呑龍トンネルと石田川の地中接合時に使われた凍結工法とは何ですか?
A. 地中接合時にトンネル周囲の地盤からトンネル内に水や土が流入し、トンネル直上の重要構造物などが沈下する恐れがあります。凍結工法は、そのようなトラブルを防ぐためトンネルの接合部周囲の土中に冷却ガスを通す配管を埋め込み、土と水を凍結固化させる技術です。土や水を固める工法はたくさんありますが、凍結工法は"地中に薬液などを使用しない"、"大きな設備が必要でない"など、周辺環境にやさしく、安全な工法の一種です。
   
Q.6 疏水は琵琶湖のどこから取水しているのですか?
A. 外輪船ミシガンなどが就航している大津港があります観音寺から引水しています。
   
Q.7 "ねじりまんぼ"の呼び方の由来は?
A. ねじったトンネルを方言から"ねじりまんぼ"と呼ぶようです。    トンネルがインクライン軌道に対して、約70度の角度を持って斜めに通っているため、構造的に有利なアーチ効果が働くように、軌道に対して直行に積んだレンガが「ねじったように」積んでいるように見えます。
(70度の根拠:(出典:「鉄道と煉瓦」:小野田滋 著))
   
Q.8 琵琶湖疏水からの取水量はどのくらいの量ですか?
A. 京都市所管の琵琶湖疏水は、琵琶湖から第1疏水(8.35m3/s)と第2疏水(15.3m3/s)を通じて23.65m3/sを取水しています。
(取水量の根拠:関西電力様提供資料より)
   
Q.9 琵琶湖に流入する河川は何本あるのですか?
A. 琵琶湖に流入する河川は大小合わせて460本存在します。しかし琵琶湖から流出する河川は瀬田川の1本のみです。その他、琵琶湖から流出しているものとしては、今回見学していただいた琵琶湖疏水と宇治にある関西電力の発電所までの発電用送水管の2つがあります。
   
Q.10 新洗堰(瀬田川洗堰)の構造はどのようになっているのですか?
A. 旧洗堰(南郷洗堰)のゲートは角落し式の木製ゲートでしたが、新洗堰(瀬田川洗堰)は鋼製2段引上扉の越流式ゲートを採用しております。したがって鋼製ゲートの上を越流する水の量を調整しながら琵琶湖及び下流域の水位調整を行っております。
   
Q.11 ゲートを全閉にするのにどれくらいの時間がかかりますか?
A. 旧洗堰(南郷洗堰)では全閉状態にするのに2日、全開状態にするのに1日かかっておりましたが、新洗堰(瀬田川洗堰)のゲートでは約30分で操作が可能です。しかし、これは旧洗堰の人力に比べて、単純に新洗堰の動力によるゲートを上げ下げする時間を示しているだけです。
実際放流量を変更する場合は、操作規則・細則により「洗堰上流の水位及び流速並びに洗堰下流の水位に急激な変動を生じないように努めなくてはならない」としており、例えばゲートを全開から全閉に変更する場合は、約5時間かかる見通しです。
   
Q.12 土木学会とは何ですか?
A. 土木学会は、1914年に社団法人として設立され、「土木工学の進歩および土木事業の発達ならびに土木技術者の資質向上を図り、もって学術文化の進展と社会の発展に寄与する」(土木学会定款)ことを目指し設立された団体です。 詳しくは土木学会ホームページの学会概要をご覧下さい。
   
Q.13 バスの中で上映されていたビデオは販売されておりますか?
A. 申し訳ありませんが製作者の都合上、非売品となっております。
   
Q.14 アクア琵琶館内にありましたペットボトルを使用した実験器具の作り方を教えて下さい。
A. 実験は"ペットボトル トルネード"と呼ばれています。水の中で発生する"渦"の様子を見て楽しむことができます。実験器具の作り方については、インターネットの検索エンジンにて"ペットボトル トルネード"と入力し探してみて下さい。
   

支部トップページ | 担当幹事会のページ | 開催報告に戻る