新春講演会・交流会

 新春講演会は、会員間の交流をより一層活性化させることを目的として開催された「講演と懇談の会」の一環として実施させていただいております。
 本年度は、パキスタン、アフガニスタンで医療活動を続けるNGO「ペシャワール会」事務局長の福元 満治 氏 をお招きし、ご講演をお願いすることになりました。講演会終了後には交流会を予定しておりますので、懇親を深めて頂ければ幸いです。多数の皆様にご出席いただきますよう、ご案内申し上げます。


CPDこの行事は「土木学会認定CPDプログラム」です。
CPD単位:1.8、認定番号:JSCE12-0945

土木学会以外の学協会に所属されている方で、CPD単位を希望される場合は、「建設系CPDプログラム:CPD単位の相互承認について」をご参照ください。

日時 2013年2月4日(月)16:00〜17:50 (交流会18:00〜)
会場 建設交流館 8階 グリーンホール

大阪市西区立売堀2-1-2
地下鉄本町駅 22番出口より徒歩5分
地下鉄阿波座駅 2番出口より徒歩5分
地下鉄西大橋駅 1番出口より徒歩5分
市バス大阪駅前より 75系統 鶴町4丁目行 立売堀2丁目バス停まで約15分下車すぐ

定員 200名
参加費
講演会
(16:00〜)
参加費
無料

●土木学会会員
 (正会員[個人]、学生会員等)

●賛助会員団体所属者
 ただし賛助会員口数1口に付き1名まで
 (例:賛助会員口数2口の場合は2名まで)

※ 賛助会員口数につきましては、賛助会員団体一覧をご参照ください。
5,000円上記以外
交流会
(18:00〜)
参加費
3,000円会員種別を問わず一律3,000円です。
申込方法
振込先
こちらの申込フォームからお申し込み下さい。

銀行口座 三菱東京UFJ銀行 船場(せんば)支店 (普通)0000660
郵便振替口座 00910-9-82599
口座名 公益社団法人土木学会関西支部

参加証をお送り致しますので当日ご持参下さい。(参加費が発生する場合は、入金確認後の送付となります。予めご了承下さい。)

【2/4(月)更新】
参加をご希望の方は、直接会場へお越しください。
参加費が発生する場合は、当日受付にてお支払いをお願い致します。

申込締切 2013年1月21日(月)
定員に余裕がありますので、引き続きお申込を受け付けています。奮ってご参加ください。
問合先 541-0055 大阪市中央区船場中央2-1-4-409
土木学会関西支部「新春」係
TEL:06-6271-6686 FAX:06-6271-6485

プログラム (敬称略)
16:00〜16:05 開会挨拶
土木学会関西支部支部長・酒井和広
16:05〜16:20 土木学会選奨土木遺産授賞式
16:20〜17:50 講演
「アフガニスタンに生命の水を
 〜日本の伝統的土木技術が大地を甦らせる〜」
ペシャワール会事務局長・福元満治
◇ 講師紹介 ◇

ペシャワール会 事務局長
図書出版石風社 代表
西南学院大学/久留米大学/長崎シーボルト大学 非常勤講師(国際共生とNGO)

◇ 著書 ◇

「伏流の思考 私のアフガンノート 増補版」
「出版屋の考え休むににたり」
「石牟礼道子の世界」(共著)他

18:00〜20:00 交流会
7階 702会議室
  1. 都合により、講演者および講演順序・時間等に変更が生じた場合はあしからずご了承下さい。
  2. お車でのご来場はご遠慮ください。

講演概要
戦乱と旱魃の村に平和をもたらす用水路

 ペシャワール会は、中村哲医師を現地代表として1983年に設立、ハンセン病を柱とする医療団体としてスタートしました。2000年からは、アフガニスタンで始まった大旱魃への対策として、1,600本以上の井戸を掘り、全長25.5キロの農業用水路の建設も行ってきました。水と食糧さえあれば、大半の病気は予防できるからです。

 メディアを通じて「国際社会」が持つアフガニスタンのイメージは、狂信的で排他的なイスラム原理主義の武装勢力が横行する「テロの荒野」ではないでしょうか。

 しかし本来アフガニスタンは、人口の8割が農民と言われる伝統的農業国で、旱魃以前には100パーセント近い穀物自給率がありました。その農業国でこの30年の間に戦争や旱魃が起こり、多くの人々が被災し、死傷したり難民となっています。紛争地の人々が望むのは「平和(治安の安定)」と「雇用(生きるための仕事)」です。平和が軍事力では達成できないことは、アメリカ主導の「反テロ戦争」が示しています。

 私たちはこれまで多い時には10カ所の診療所をつくり、井戸を掘り、お茶やサツマイモを栽培する実験農場も運営してきました。2003年から始めた農業用水路建設では、9年間で延べ100万人近い現地の人々を雇い、その建設に取り組み、すでに16,500ヘクタールの灌漑が維持されています。用水路建設のためにたくさんの難民が村に帰ってきました。この事業がなければ難民になるか軍閥や米軍の傭兵になるしかなかった人々です。

 かつての砂漠には200ヘクタールの試験農場が運営され、スイカやピーナツや米、それにザクロやオリーブなどさまざまな果樹が栽培されています。その地域には、将来用水路建設で培った治水技術を持つ職員の家族が入植し、試験農場とともに用水路の維持・保全が期待されています。さらに復興した村の精神的支柱であるモスクとマドラサ(伝統的神学校)も建設しました。ここに戦乱と旱魃の中における、農村の復興モデルが整ったといってよいかと思います。要約すると以下の3点になります。

  1. 用水路建設で、生きてゆく為の基礎である農地の復興
  2. 精神的拠り所であるモスクとマドラサの建設
  3. 用水路建設で治水技術を得た農民の入植による用水路の維持・保全

 かかった費用は約15億円、すべて会員の会費と寄付に拠ります。


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