2005 土木の日コア行事 Q&A

〜当日&アンケートの質問にお答えします〜

Q. 「全周回転ジャッキは先行杭に使えるのはわかりますが、後行杭には使えるかわかりません。先行杭が邪魔になりませんか?」
A. 後行杭の施工は、先行杭と先行杭の間を全周回転ジャッキで固まった泥土モルタル(コンクリートよりやわらかめの材質)の前後を少し削り取ると共に土砂を掘削し、新たに泥土モルタルを打設して、隙間のないよう各杭を連続的に施工しています。
   
Q. 「閘門の閉鎖時にゴミ、流木等がはさまったらどうなるの?」
A. 兵庫県尼崎港管理室では、コントロールセンターからの目視とテレビカメラによる監視により、閘門にゴミや流木等がはさまれないように24時間体制で管理しています。
 もし、そのような可能性があるときは、閘門に設置されているクレーン等を利用して事前に撤去するため、閘門閉鎖時にゴミや流木が挟まることはありません。
 また、海中のゴミについても、ジェットポンプで底面を掃除しながら開閉しているため全く問題ありません。
 しかし、台風などの悪天候時には、多くのゴミや流木が押し寄せてきますので、閘門を閉じて船の出入り一時中断させます。もっとも悪天候時ですから船は航海してませんが・・・。
 その上、2重の安全対策として、大きな流木が閘門ゲートにぶつかることが無いように、防護として鉄板をゲートの前に設置します。
(これは流木などを挟むことよりも、ぶつかってゲートがへこんだり、ゆがんだりする方が閘門にとっては大きな問題だからです。)
 そして、海面が穏やかになったら、閘門周辺にたまったゴミや流木を取り除いてから、閘門の開閉を再開します。
 したがって、閘門がゴミや流木等を挟むことは、まず無いとお考えてください。
 このようなことが無いように、そして皆様の暮らしを守るために、兵庫県尼崎港管理室では24時間体制で尼崎閘門施設の管理を行っています。
   
Q. 「閘門の水深はどれくらいあるのか?」
A. 尼崎閘門の底の高さはOP-5.6mとなっています。この「OP」とは、大阪湾の平均的な海水面の基準高さを示します。つまり、尼崎閘門の底の高さは、大阪湾の平均的な海水面の高さより5.6m低いことになります。
 一方、海水面の高さは、潮の満ち引きにより時間(季節)とともに変化します。尼崎港あたりでは海水面が最も低いときでOP+0.6m、最も高いときでOP+2.1mとなり、その差が約1.5mもあります。
 この潮の満ち引きによって、閘門内の水深も時間と伴に変化するため、閘門の水深を1つの値で示すことは困難です。
 そこで、1年のうちで最も海水面の高さが低くなるとき、つまり、閘門部での水深が最も浅くなるときの値を示すと、約6.2mということになります。
 また、反対に1年のうちで最も海水面の高さが高くなるとき、つまり、閘門部での水深が最も深くなるときの値を示すと、約7.7mということになります。
 このように、実際の閘門の水深は6.2〜7.7mの間で時間(季節)と伴に変化するということになります。
   
Q. 「ダムのそこにたまった泥をどうやって取り除くのか?」
A. ダムは、かなりの量の砂・泥がたまっても大丈夫なように作られています。
 つまり、「取り除かない」のが基本です。
 しかし、上流での土砂崩れ災害などで、予想以上に大量の砂・泥が溜まった ときには、ダム湖にクレーン船などを浮かべて、湖底の砂・泥をすくいます (「浚渫(しゅんせつ)」といいます)。すくった砂・泥は、廃棄物処分場に運 んで、埋めます。
 その他に、ダムよりも下流の川の環境を保つために、砂や泥をあまり堰き止 めずに流す工夫をしたダムもあります。例えば、黒部ダムでは、ダムの提体 の中間部、つまりダム湖の深い位置に放水口(ゲート)を作って、泥や砂が 混じった状態でダム湖の水を下流へと放水するという工夫をしています。
黒部ダムに関しては関西電力「黒部川とダムを取り持つ技術、排砂」のHPをご参照ください。
   
Q. この見学会の費用は誰が出しているのですか?
A. 皆さんに「土木」を理解してもらうために、土木学会が負担しています。また、各見学先には無償で受け入れていただいております。
学会の幹事会メンバーがボランティアで皆さんをご案内しています。
   
Q. 今後の見学会の日程を知りたい?
A. ホームページをご覧いただくか、学会までお問い合わせください。
また、インターネットでご応募いただいた際、「お知らせメールの送信」を希望された方には、見学会などの案内をメールでお知らせしています。
   

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